所長のひとこと


「魂入れ」
私の生まれはひのえ午の年、そして午の日。
陰陽五行の火を、通常よりたくさん抱き、生まれてきたそうです。
「火が強過ぎるから、ちゃんと育てないと間違えた人生を歩む・・・」
修行僧だった曾祖母が心配していたそうです。
その言葉通り、現在まで、こらえ性がない自分の性分とずっと対峙してきました。

しかし、何のために、たくさんの火を持って生まれてきたか、最近やっとわかるようになりました。
まさに開眼したような感覚です。

私の仕事において、つくづく大切であると思うこと・・・それはお客様に火をつけること。
つまり、魂入れをすること。まず性根を据えて、誰にも負けない努力で
自分の仕事と向き合ってもらうこと。
そして自分の可能性は無限であることを信じ、希望に満ちあふれ、
社員の幸せを心から祈ってもらうこと。

しかし、この気持ちをずっと維持していただくことは大変難しいことです。
余程の情熱がなければ、人に魂入れをすることなど容易ではありません。
経営者の方にも様々な方がおられます。
守りに入り、慢心し、創造を忘れてしまった方。
自分との闘いに疲れ、自暴自棄になっておられる方。
経営者は志に燃える半面、孤独です。
誠実であればあるほど、世の不条理を流すことができず、常に悩み深く、苦しみが絶えません。
経営は諸行無常、変化し続けなければ、企業の栄枯盛衰は必須です。
私が神様から授かった火のエネルギーは、周囲の皆さんを勇気づけ、
立志していただくためにつかうべきもの。
利己心により、周囲を焼き尽くすためのものでは決してありません。

経営が成功するか否かは考え方一つ、ほんのわずか紙一重の差です。
もう一歩、踏ん張っていただけるよう、必死で生きている経営者の心に、
厳しくも温かい祈りを捧げ、明るい灯をともし続けたい・・・真摯に思います。
知識をおしつけるだけでなく、
まずは、身近な人から、右足一歩、左足一歩と、持てる力の限り、
魂入れができるよう、努力を積み重ねていきたいと思います。

所長のひとこと

「赤字を恥ずかしいと思うこと」
先月、国税庁の調査結果が発表されました。
平成22年度の申告法人、261万社の72.8%が欠損法人だったそうです。
欠損法人とは、赤字又は利益がゼロの会社をいいます。
心から恐ろしいと思うのは、このような数字を耳にしても、さほど驚かなくなっている世情です。
4社に1社が赤字又は利益がゼロ・・・真剣に考えてみれば、
どれほど不可思議な状況かわかるはずです。
ちなみに、過去の数字を参考までに調べてみました。
昭和26年は、16.5%、昭和31年は、23,9%、昭和41年は、37,6%、
昭和51年は、46,3%、昭和61年は、54,3%、平成8年は、64,7%、
平成13年は、68.3%、平成21年は、71,5%・・・過去最悪を更新し続けています。
この結果を前にして、私たち税理士は大いに反省する必要があるのではないでしょうか。

税理士の使命は、税理士法第1条に明記されているように、
納税義務の適正な実現を図ること。税の専門家という名のもと、
節税という金科玉条を振りかざし、多くの税理士が、欠損法人の
量産に手を貸していたのではないでしょうか。

税理士がもっと、思想を深淵に持ち、社会にとって、より高次の全体最適を考えて
使命を全うしていたなら、今のような世の中は少なくとも避けられたのではないでしょうか。
松下幸之助さんも仰っていたように、赤字は社会悪です。
企業が利益を得られないのは、お客様からの支持や評価を得られていないということ。
赤字で漫然としていていいのか!
私たちはもっと、真摯に訴えかけねばならないのではないでしょうか。

風呂屋の番台に座り続けているに等しい経営者に渇を入れることこそ、
私たち職業会計人の仕事だと思います。

社会で生き残る企業は、世の中のお役に立っているということ。
まずは、自社の事業がどのようにすれば、社会のお役に立つのかを考え抜くことが
大切だと思います。
その第1歩が黒字決算であり、経営者だけでなく、従業員も含め、赤字は恥ずかしいこと
であることを自覚すること。
国の制度に護られ、現をぬかしている職業会計人は、今こそ魂を持って、経営者と共に、
切磋琢磨し、汗を流すべきではないでしょうか。
そうすればきっと、世の中は少しでも良くなるはずです。
微力であれ、私はその一添えになりたいと思います。
(ビジネス会計人クラブ研修会参照)

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